子育て応援:ママたちに知っておいてもらいたい「年齢別・子供への接し方」

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新型コロナウイルスの影響で、学校が休校になり、普段よりお子様と過ごす時間が増えた方も多いのではないでしょうか。

ただでさえ、お仕事や家事で忙しく大変ななか、本当によくやってらっしゃると尊敬いたします。

子供たちはとってもかわいいけれど、時間的、精神的に余裕がないときは、「ああもう!」とイライラしてしまうこともたくさんありますよね。

その度に、こんな接し方でよいのだろうか、どう接するのが正解なんだろうか、と余計に迷ってしまうこともあるかもしれません。

子供の成長段階には、それぞれ発達の課題があります。

「今、あなたのお子様がどのような成長段階にいて、どのような事が大切なのか、どのようなことで悩みやすいのか」

ということがシンプルにわかっていると、
余裕がないときでも、イライラしてしまうときでも、

心がけるポイントを抑えられるので、是非知っておいていただきたいです。

尚、お子様によって発達のスピードには差がありますので、必ずしもここで紹介する年齢の段階とフィットするとは限りませんので、
今現在のお子様の様子を観察して、けっして焦らずに接しましょう。

人が社会的に適応し幸せであるための、年齢別の課題と危機

エリクソンの発達理論の考え方

エリク・H・エリクソンという発達心理学者が提唱した「心理社会的発達理論」というものがあります。

この理論の中でエリクソンは、
人が生まれてから、年老いて死ぬまでの一連の流れを、8つの段階に分けており、

各段階それぞれに、心理社会的な課題と、その課題を達成するために直面する危機が整理されています。

ちょっと分かりにくいですね、例を使って説明します。

 

★例えば、2,3歳の子供はまだトイレが上手くできないですよね。

この頃の発達課題=「自律性」/社会的危機=「恥・疑惑

誰でも最初の頃はトイレが上手くできないけれど、トレーニングをしていくうちに、

「今トイレに行こう」「一人でやってみよう」「やった!できた!」と、

自らの意思によって自分の身体をコントロールできる状態が徐々に身につくわけです。

これが発達課題:自律性です。
この課題が達成できると、意思の力が身に付きます!

ですが、、
そこに至るまでには失敗をすることもあります。

トイレを失敗しておもらしをしてしまったら、
子供は「恥ずかしい」といういたたまれない気持ちになるでしょう。

これが心理社会的危機:恥・疑惑です。

この危機を乗り越えられず、発達課題(自律性)を達成できないとどうなるのでしょうか?

その子にとって「恥・疑惑」が大きなものとなり、「失敗したらどうしよう…。」という考えが身についてしまいます。
それにより、自らの意思を発揮することが難しくなってしまう可能性があります。

どうやって発達課題を達成すればいいの?

単純に、心理社会的危機に直面させなければいいのでは?と考える人もいるでしょう。

しかし、この課題と危機は表裏一体であり、どちらもバランスよく経験することにより、課題を達成することができます。

子供が「やった!できるようになった!」「自分でできるんだ!」と思えるようになるには、
当然「自分ひとりでは出来なかった」経験が必要ですもんね。

ママたちパパたち、周囲の人は、
子供が今どのような課題を抱え、どのような危機に直面しているかを理解し、
子供が危機に飲み込まれないよう、サポートしながら見守ることが大切です。

失敗をさせないようにするのではなく、少しでも出来た部分を見つけてあげたり、できる瞬間を作ってあげることも必要です。

また、その子には、課題を達成する可能性がまるでないかのような対応はやめましょう。

では、具体的に各発達段階を見ていきましょう。

お子様だけでなく、
ご自身や旦那さんの現在の発達段階を確認すると、今どんなことが大切で、どんなことに気をつければいいのかも分かりますよ。

発達の8段階

①乳児期:0~1歳半

課題:基本的信頼 vs 危機:基本的不信
課題達成により獲得するもの:希望
生まれたばかりの赤ちゃんは、ママの助けがないと生きていけません。
きちんとミルクをくれること、安全を守ってくれること、おむつを取り替えてくれること…、たくさんありますよね。
 
そして、これらの世話をしてもらうために、赤ちゃんは泣いてアピールします。
赤ちゃんのアピールにママは反応してお世話をします。
そうすると、赤ちゃんは「何とかしてくれるママの存在」を信じ安心するようになります。=基本的信頼
 
ですが、ママは完璧ではありません、時には何で泣いてるのかわからない、うまく対応できないこともあるでしょう。
こんな時赤ちゃんは、不満足を体験するかもしれません。=基本的不信
 
しかし、基本的不信を抱くときがあったとしても、きちんと世話をしてくれる養育者のおかげで、赤ちゃんは基本的信頼を達成し、「自分は生きていてもいいんだ」という希望を獲得します。
(実際に0歳児が「生きてていいんだ」と思うのではなく、成長した時の基盤となるという意味です。)
 
逆に、ネグレクトであったり、赤ちゃんの世話が適切になされない場合、基本的不信が勝り、「自分には価値がない」と、否定的な自己像を抱いてしまう可能性があります。
 
この頃のお子様には、
なんで泣いてるのかわからない、何がいけないのかわからない、と消耗することもたくさんあります。
でも、赤ちゃんの欲求を完璧に理解して満たそうとする必要はありません。
お子様を大切に生かそうとして、そのための必要なケアができていれば立派なお母さんです。

②幼児前期:1歳半~3歳

課題:自律性 vs 危機:恥・疑惑
課題達成により獲得するもの:意思
自分の意思で自分の身体をコントロールできるようになる時期です。
自分の意思で歩いたり、服を着たり、排泄したりできるようになることが課題です。
いろんなことにチャレンジすることで、「やった!できた!」「自分でできる!」という体験を重ねていきます。=自律性
 
逆に、チャレンジしながらも失敗もあります。
そんな時、「自分では上手くできないんじゃないか」「失敗して恥ずかしい」という気持ちを経験することになります。=恥・疑惑
 
恥・疑惑を経験しながらも、「できるようになった」瞬間を積み上げていくことで、「自分の力でコントロールできるんだ」という意思を獲得します。
 
逆に、失敗体験ばかりが心の中で大きくなると恥・疑惑が勝り、「失敗したくない」「どうせ失敗するから自分では決められない」といった気持ちを抱く可能性があります。
 
この頃のお子様はたくさん失敗を経験します。
失敗をさせないことに固執せず、失敗しても大丈夫と感じられるよう見守りましょう。
また、失敗の連続は無力感を生む可能性があります。
一つ失敗をしたら、その子が出来そうなことをやらせて成功体験をさせることで、またチャレンジする意欲を保つ工夫をしてみてもいいかもしれません。

③幼児後期:3~6歳

課題:積極性 vs 危機:罪悪感
課題達成により獲得するもの:目的
この頃の子供たちは、いろんなことを何でもやってみたい年頃です。
しかし、この頃は善悪の判断や安全・危険の判断などが出来ないため、行動することで大人から怒られることもあります。
 
怒られる可能性があるかもしれないけどやってみたい。
そしてその過程で、善悪や安全の判断を学んで行くことが大切です。=積極性
 
しかし、ひたすら怒られることが多く、なぜ怒られているのかも本人が分からない状態だと、
なにをするにも「怒られるかもしれない」「悪いことかもしれない」と思ってしまうかもしれません=罪悪感
 
怒られるかもしれないけどやってみようという積極性は、目的を持つ心を育てます。
目的があるからこそリスクがあってもやってみようと思いますもんね。
 
この頃のお子様にはヒヤヒヤ、イライラさせられることも多いでしょう。
叱ることは悪くありません。いけないこと、危険なことをした時には、なぜいけないのか、それをするとどうなるのかきちんと理由をお話しましょう。
そして、なぜそれをしたのか子供の目的を話してもらい、子供の意見に耳を傾け、どうしたらよかったのか一緒に考えてあげましょう。

④学童期:6~12歳

課題:勤勉性 vs 危機:劣等感
課題達成により獲得するもの:自己効力感
子供たちは、小学校に入って初めて社会的役割を得ます。
勉強や宿題をすることはもちろん、クラスでの委員活動や、体育や文化行事での役割など、学校での活動は子供にとっての社会活動です。
 
全てを完璧にする必要はありませんが、それらの活動をこなしていくことが学校生活では求められます。そしてそこには努力が必要です。=勤勉性
 
しかし、努力してもなかなか上手くいかないこともあるでしょう。=劣等感
 
劣等感を乗り越えながら、自ら努力をしたことが結果になって表れることで、
「やればできる」「やったことは返ってくる」「だから頑張ろう!」という自己効力感が獲得できます。
 
逆に劣等感が勝ると「やっても無駄だ」という考えにおちいる可能性があります。
 
劣等感がいけないのではなく、むしろ特定の部分で劣等感があるからこそ、他の部分で頑張れるものです。
まずはお子様の結果が出しやすい分野で努力をしてもらい、小さなことでも「やればできる」を見つけてあげましょう。
それから、自分の中で起こる変化が大切なので、他の誰かと比べる発言は控えましょう
(勉強しない子に勉強を好きになってもらう方法は別の記事に書きます。)

⑤青年期:12~22歳

課題:アイデンティティ達成 vs 危機:アイデンティティ拡散
課題達成により獲得するもの:忠誠心・帰属感
非常に難しい年頃です。エリクソンもこの発達段階を特に重要視していました。
 
この頃は第二次性徴といって、肉体が子供から大人へと変化する時期です。
それに伴うゆらぎと、「自分とは何者なのか」「自分はどのように生きるか」といった自己探求が始まります。
その過程には、スターやアイドル、身近な大人など、誰かに憧れ自分もそのようになりたいと真似をすることもあるでしょう。
 
しかし、その相手と自分は違うということに気づき、さらに自己探求を続けます。
 
自己探求に成功すると、「自分とは何者か」「どのように生きるか」という問いに肯定的で、かつ確信を持って答えられるようになります。=アイデンティティ達成
この達成により、「本来の自分である」感覚を手に入れ、「このコミュニティにいていいんだ」という忠誠心や帰属感を獲得できます。
 
逆に自己探求に失敗すると自分の存在価値が見いだせず、迷いや孤独感を抱える可能性があります。=アイデンティティ拡散
最近は、教育の問題、職業選択の自由の拡大など、様々な社会的要因により、アイデンティティの達成が難しくなってきているように思います。
エリクソンがこれを提唱した頃よりも、達成までにかかる期間は伸びているはずです。
この時期は、親の価値観を盲目的に受け入れることはできず、自分の価値観で考え自己を探求します。無理に価値観を押し付けたりせず見守る必要性もあるのではないでしょうか。

⑥成人期:22~35歳

ここからは大人になってからのことなので、親としての関わり方は省きます。

課題:親密 vs 危機:孤立
課題達成により獲得するもの:幸福・愛
アイデンティティの達成によって、自己を確立することで、
自分がどのような人達と友人関係をもちたいか、一緒に仕事をするのか、パートナーになりたいのか、といったことが自然に出てくると思います。
 
そのような人たちと信頼し合える関係を作っていくことが大切です。=親密
 
時には、仲良くなりたいと思う相手に受け入れてもらえないことや、関係がうまく行かないこともあるでしょう。そのような不安は誰もが経験します。=孤立
 
自己を肯定的に確立できていれば、そのような不安があっても、自分に否定的にならずに一歩踏み出すことが出来るでしょう。
そして「過度に依存せず」「相手に尽くし自分をオープンにする」ことで幸福や愛を獲得します。

逆に不安に押し負ければ「どうせ受け入れてもらえないのでは」という気持ちが強くなり孤立します。

⑦中年期:35~60歳

課題:生殖 vs 危機:停滞
課題達成により獲得するもの:世話
この時期になると、子供が成長してきたり、仕事では部下や後輩の面倒をみるような場面が増えてくるでしょう。
 
この時期に大切なことは、「次の世代に貢献できるような知識や技術、経験などを伝えていく」ことです。
これは自分の考えを押し付ける意味ではありません。
つまり次の世代を育み、自ら与える側になるということです。=生殖
 
それが世話をするということです。
 
逆にこれが達成されないと、頑固になり、与えない人になってしまいます。=停滞

⑧老年期:60歳以降

課題:統合 vs 危機:絶望
課題達成により獲得するもの:知恵
難しい課題です。
自分の人生を振り返る時期です。
そして、「自分の人生はいいものだった」「意味のあるものだった」と感じられることを目指します=統合

自分一人の問題としてだけでなく、
人類という大きな文脈の中の一部分として自分の人生を統合することで、あるがままをを受け入れられることが、知恵の獲得と言えるのでしょう。
 
この課題が達成されないと、死への恐怖、絶望による自殺などを引き起こすケースも場合によってはあります。=絶望

まとめ

いかがでしたか?

自分のお子様が今どの発達段階にいるのかを見てあげるだけで、

「今はこうゆうことで葛藤をいだきやすいんだな」とか、
「こうゆう時期だから必要以上に心配しなくてもいいんだな」といったことがわかると思います。

また、自分やパートナー、親、など身近な人に当てはめて考えると、どのような悩みを抱えやすいかわかるので、上手く寄り添ってあげることもできます。

是非参考になさってください。

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